介護保険制度の下で、指定介護老人福祉施設※1において要介護者が提供を受ける施設サービス費用のうち、療養上の世話等に対する部分の金額については、医療費控除の対象になります。
ただこれだけでは、どの部分が療養上の世話等に対する部分なのかわかりませんので、実際には次の対象者について提供された対象費用の額ということになっています。
■対象者
・要介護1〜5までの介護認定を受け、指定介護老人福祉施設に入所する人
■対象費用の額
・介護費(介護保険法に指定する「厚生労働大臣が定める基準により算定した費用」)の自己負担額
・食費の自己負担額※2と居住費の自己負担額※3として支払った金額の2分の1相当額
ちなみに、介護保険法では、指定介護老人福祉施設から「指定介護老人福祉施設利用料等領収書」が発行されるのですが、これについては厚生労働省から医療費控除の金額が明らかになるように指導されています。
※1特別養護老人ホームのうち、「要介護者に対し、施設サービス計画に基づいて、入浴、排せつ、食事等の介護その他日常生活上の世話、機能訓練、健康管理及び療養上の世話を行なうことを目的とする施設」のことで、介護保険法の規定によって、都道府県知事が指定した施設のことです。
※2「指定介護老人福祉施設の人員、設備及び居住費に係る自己負担額」に規定する「食事の提供に要する費用」
※3「指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準」に規定する「居住に要する費用」 |